ドラ息子が気付いた先細りの先にある未来~カードゲームで何が変わるのか~

※お客様の希望により情報が特定されないようにかなり脚色を含めて書いています。

いつだったか
数十年に渡り公私ともにお世話になっている
ある経営者さんとの会話で


いや、もううちの業界だめよ。取引先もどこも先細り、うちも先細りたい。
新しいことやろうにも、銀行は金貸してくれんけんさ何も出来んたい。
という言葉が出ました。


そんな経営者の胸中を直球でぶつける彼はとある会社の二代目社長。元々は先々代と先代が高度成長期から一生懸命守ってきた製造関係会社で先代の息子です。
根っからの夢追い人で役者になるという夢を捨てきれず30過ぎ迄フラフラし
当時付き合っていた彼女が妊娠したことがきっかけで
強制的に地元に連れ戻され会社の役員にされたという経緯があります。
まぁ典型的なボンボンのドラ息子ですね。


そんなドラちゃんが現在、コロナショックにも負けず
新規事業を立上げ会社を大きくしようとしているという噂を耳にしました。


彼は元々仕事がそんなに好きじゃないのでやる気もなくて
社長とはいえ、社歴は一番浅く何も知らないし何もできないし何の権限もない。

肩書に見合うスキルはほとんど持ち合わせていないということは彼のコンプレックスでもあり、社内でも浮いた存在でよくもめ事を起こしていたようでした。

そんな彼に何があったのかと思い連絡を取ってみました。




何やら新しい事業を始めたと聞きましたと切り出したところで
私は彼から「あの時はありがとうございました」と御礼を言われたのです。


少し前に私は彼の会社で「SDGs de地方創生カードゲーム体験会」を小規模で開催していました。参加は役員という名の社長一族のみで最低人数の6名にファシリテーターの私。


この件はちょっと特殊なケースで
通常であれば事前に課題やゴールのヒアリングをするんです。
そしてそのゴールを解決するために必要なことから逆算して質問や事例を用意するのですが
かなり急遽、依頼頂いたということからありとあらゆるものをすっ飛ばしゲームだけを開催したような形となりました。(本来はやってませんのであしからず)



彼はこのカードゲームを通じて、世界が今どういう状況で、このままだったらどうなるのか、自分が関わる事業が地域社会にどんな影響をもたらしているのか、自社が持つ未来への可能性、新たな事業展開のアイデアに気が付いたと言っていました。


組織に入って5年経つけど、業界的にも職人としてはまだまだ一人前とは言えず。
何をするにも先輩社員や先代への相談が必須で一人では何もできないと知らず知らずのうちに自分を責めていた。昔気質の職人たちは、今の若い人のように明確に言葉で褒めてくれることはほとんどなく、自分は5年前から何の成長もしていないと思っていたことにゲームの振り返りの際に気が付いたそうです。


このゲームの大まかなルールは自分の手元のカードに書かれたゴールを達成するという非常にシンプルなものですがその達成方法は様々です。
ある人は自分で全部やってしまうし、ある人は最初から仲間を作って持ってるもの全て共有して協力する、自分でやる分と周囲と協力する分に分ける人。
どんなやり方も合意の上に行われていれば問題ありません。


今回は1人が1チームと換算していたにも関わらず、ゲームが始まり彼は真っ先にある人の所に行きました。そのことについて振り返りで触れると、業務中は社長を含めた全てのスタッフが必ず相談することになっているという答えが出ました。



そして面白いことに、その相談を持ち掛けられた張本人は
「みんなが自分に都度許可を求めてくる。担当部署以外の業務や休暇についてまで許可を求められるので本来の仕事が進まない」ことが課題だと仰っていたのです。
普通は何かする際は、直属の上司に相談するものです。それが部署を超えて全スタッフが相談するするようになった経緯は誰も把握していなかったのです。

これこそ「悪しき慣習」と言っても過言ではありません。


ちなみに今回は時間がなくてヒアリングも何も出来ていなかったので、スタート直後に各自の課題をお聞きしていました。
そして自分の仕事が進まないという課題を感じていた彼は、その現実を自分が作り出していて、スタッフの自分で考える機会や柔軟なアイデアを知らず知らずのうちに潰していたということに自ら気が付くことが出来たのです。


このことから、現社長が主体となり
組織体制や申請フローの見直しがなされ、今の企業理念をベースにした上でSDGsのメッセージを加えて新しい企業理念を社員全員で考え、SDGsの観点を活かした新規事業をスタートさせたという話が私の元にも届いたのでした。


組織にいると、あなたのその行動後輩を潰してますよ!
と思っても上司に対して口に出来るのはほんの一握りの人ではないでしょうか。
役職が上になればなるほど怒ってくれる人はいなくなりますから、自分自身で気が付かないといけないのですが・・・

なかなか自分の事と言うのはわからないものです。
またわかっていても、素直に認められないこともあります。


今回はカードゲーム以外の要素を全て取り払うという想像を超えた展開でしたが
こんな風に中小企業のお役に立てたことがとっても嬉しい出来事でした。


SDGsを学ぶと同時に自分自身の「あり方」「価値観」「こうあるべき」と思っていることにも気が付くカードゲーム体験会の次回の開催は8月です。


ぜひ、遊びにいらしてくださいましー!

マチヒトコトモノ活動日誌

未来に向けて意欲的に挑戦を続ける人が好き!そのパッションあふれるサービスを形にするプランニングディレクターの活動記録や思ったことを綴ります