地方をよくする活動の結果、何が変わったのか

参画しているとあるコミュニティにてこんな問題提起が
投げかけられていました。

地方活性化!地方創生!という目的のもと、地域を良くする活動があちこちで行われてきたが
現実をみても、それで地域が活気づいた、元気になったとは言えない。
コロナ禍など予期せぬ事態はあったにせよ、この状況はどうなのか?

なぜ、地方は活性化しないのか

この問題提起を見た時
そーなのよ!そーなのよ!と
激しく首を縦に振る位の共感を感じました。

誰かのせいにしたいわけでもなくて、地方創生に関わる者として私もその問題をずっと感じてきました。
大きなものから小さなものまでプロジェクトは決して地方だけで行ったわけではなく、プロが参画したもの、大手企業が参画したもの、独自性の高い内容のもの、中には望む結果を生み出したものもあると思います。

でも多くの地方は、大した違いはない。
その理由は何なのか?

プロジェクトのゴール設定が甘く、効果計測が出来る指標などがない
→一般的にプロジェクトを行う際は「ゴール(目標)」を設定します。おそらく、過去行われてきた地域を元気にするプロジェクトでなにがしかの予算が付いたものに関してはほとんど設定されていると思います。

ただ、そのゴールが「元気にする」とか「より良く」のようにビックワードで表現され、後程効果測定をすることを前提としていなかったということは十分にあり得ると思います。

「元気」「活気がある」「より良く」などの良く使用されている言葉の定義は人によって変わり一元化することが難しいものです。だからこそ、最初にコアメンバーで話し合って定義をしたり数値として表現できるようにすべきなわけです。

プロジェクトがやりっぱなしになっている、または現在進行形である
→行政が絡む施作の多くが、予算が切れたらそこで終了というケースになりがちです。合わせて、民間がやっているケースでもリーダーを務める人が何らかの形で不在になってしまったことがきっかけでプロジェクトが衰退していくということもよく起こりえるケースです。

つまり、言い換えてみるとその地の住民にプロジェクトが浸透していないという問題点があります。
企画段階から住民や地元企業をどう巻き込んでいくかというのはバランスが難しい部分ですが、出来るだけ多くの人に関心を持ってもらうことは長くプロジェクトを進めていくのに必要なことだと考えています。

一方で、細く永くの精神でプロジェクトを進めておられる人達もいらっしゃいますが
そういう方々にこそ、手を差し伸べてほしいなと思ったりしています。

地方創生を産業に

沢山の施策を行ってきたにもかかわらず、地域が元気になっていない
という現実を変えるためには、過去を振り返って良くなかったことを改善していくことが必要です。

それに合わせて、地方創生関連のプロジェクトにもっと多くの民間企業や、個人などが参入しやすい環境をつくる必要があると思っています。

正直、街づくり、地方創生関連事業って儲かりません。そこが一番の問題だと思っています。
だから、大手企業のように資金に余裕のあるところが中心になるのだと思うのですが
それでは今までと何も変わらないわけです。

もちろん儲かるビジネスを作るのは大変なことですが、その一つのカギが「その地域にしかない独自性」なのです。
「ここにしかないもの、唯一無二のこれしかないもの、今しかない」を見つけることが必要なわけです。
儲かることがわかれば、この分野に参入を検討する企業はもっと増え、活発な議論が交わされブラッシュアップが進むはずです。

首都エリアの中堅企業の方と話をしていて、地方創生関連の話はとても興味深いようでしばしば深い話をすることになります。その多くが、地方に興味を持っていて実際のところを聞きたいという声がほとんどです。
行政と手を組む以外に別のやり方はないのか、中堅中小企業が参入して目立っている事例はないのか、地方の課題はなんなのか、今どういうものが求められているのか等かなり踏み込んだ話をすることもよくあります。

それだけ企業が興味を持っているということなわけですが
だからこそ、ちゃんと産業として確立して多くの人に参入していただくことが
これまでの活動を挽回する方法の一つでもあると考えています。

地方創生事業で利益を出して、その利益を元に事業展開をしている企業も存在しているわけなので
出来ないわけじゃないんですよね。

ぜひ、この活動にご協力いただける方がいらっしゃれば一緒にやりましょう!